起業1年目の価格設定。ナゼそんなに安いの?
やってしまいがちです。
「本好きあるある」です(笑

「買ったことを忘れてもう一冊買ってしまう」本好きあるある
2冊持っていても仕方がないので、一冊はいつもお世話になっている、「顔出しNG税理士H氏」に差し上げました。

ナゾがかえって人気になりつつある、顔出しNG税理士H氏
自信が無いから価格を安くしてしまう
フリーランスという仕事は、個人事業の中でもとくに
「自分の技量そのものを切り売りしている人」
のことを指します。
(2016年小規模企業白書/中小企業庁より)
デザイナー、ライター、フォトグラファー、通訳、先生業、演奏家、司会業、プログラマー、カイロプラクター、インストラクターやアドバイザー系の人たちですね。
こういった仕事の人が独立したてのとき、どうしても最初に陥ってしまう罠があります。
それは「価格を安くしてしまうこと」です。
最初は実績も少なく、自信も無いため、安く設定してしまいます。
これは、気持ちとしてはとてもよくわかります。
でも、ここからが問題です。
「いったん価格を決めてしまうと、なかなか価格を上げられない」
ということです。
「付随作業」も価格設定に含めていますか?
フリーランスが「直請け」で仕事を請けると、実際の「実作業」のほかに、さまざまな「付随作業」が生まれます。
「実作業」とは、その作業によって「価値=お金」を生んでいる、自分の技量を提供している生産的作業のことです。
翻訳家の人であれば翻訳作業、デザイナーのひとであればデザインすること、ライターの人であれば「書くこと」が、お金を生んでいる実作業です。
付随作業とは、修正依頼や日程調整の電話をする時間や、打ち合わせ、取材、提案プレゼンのことです。
もちろん、それらの準備作業もあります。
さらにバカにならないのは移動時間です。
もっというと、それらの仕事を獲るためにかけた「販促費用」「販促のためにかけた時間」もあります。
たとえば告知ブログやメルマガを書く時間ですね。
これも「付随作業」です。
実作業 = 自分の技量を提供してお金を生んでいる作業
付随作業 = 実作業を進めるためにやらなくてはならない、お金を生まない作業
これらの付随作業は、売上のために必要な作業ではありますが、「その作業そのものが価値を生んでいる」というわけではありません。
「その価格高くない?」と言われたとき、どうしますか
これらの付随作業は、すべて合計すると結構な時間になります。
だけど「この仕事、いくらなら受けられる?」と尋ねられたとき、多くのフリーランスは「実作業」のことだけを計算してしまいます。
だから、不思議なほど安い価格を提示してしまうのです。
自分の価格に自信を持てなくなってしまうのです。
あなたのお客さんとしては、あなたの付随作業のことまで想像が及びません。
少し高めの価格提示をすると
えっ?この作業にどれくらい時間がかかるの?その価格高くない?
と尋ねてきます。
多くの場合、このような質問をする人には悪意がありません。
お客さんは、あなたの付随作業のことまで、想像が及ばないからです。
だけど、あなたはここで「実作業」のことだけを考えてはいけません。
フリーランスは、基本的に「一人で仕事をしている人」なのです。
もし、あなたの「生産性」を時給で計算するとしたら。
「実作業をしている時間」だけで計算したばあい、ソコソコいい時給になるんじゃないでしょうか?
だけど、なぜこんなに忙しいんだろう?
なぜそのわりには、こんなに儲かってないんだろう?
って、あなたは感じているかもしれませんね。
それは、付随作業も含めての時給なのだ、ということに発想が及んでいないからです。
もし、集客を目的として、無料参加のお茶会を開催したとしたら、そのための移動時間や開催している時間も「販促コスト」です。
そう考えると、やっぱりその価格設定は安すぎるんじゃないでしょうかね?
実績を作るための「モニター価格」の設定は、あるていどやむを得ないと思います。
でも「お小遣い稼ぎ」から「独立したフリーランス」になるためには、もう少し価格設定に勇気をもってもいいんじゃないでしょうか。