継続が大事。ダメなことは見切りをつけるべし。どっち?
すでに来年の手帳は買ってあります。
なのに、手帳売り場を見かけると、吸い寄せられてしまいます(笑
手帳売り場で、数年前まで使っていた手帳を、ひさしぶりに手に取ってみました。
あまりの小ささに、驚きました。
歳を食って字が大きくなったからではありません(笑
それだけ、手帳に書きこむことが増えたからですね。
さて。いろんな方の発信を見ていると「正反対の意見」を見かけるようなことがあります。
たとえば、こんなカンジ。
- 「自分が輝くために起業する」と「お客さんを第一に」
- 「諦めずに続けることが大事」と「ダメなことは早く見切りをつける」
これらの情報によって混乱したり、うまくいかなかったりするケースをいくつも見てきました。
多くの場合、これらは「どちらかが正しくてどちらかが間違っている」のではなくて、「抽象度のちがい」つまり「どのレベルで言っているのかの違い」なんですよ。
これらを発信している人たちでさえ、「自分たちの意見の抽象度のちがい」を理解していないことが多いので、今回はこの話題に触れてみます。
違うことを言っているように見えるのは「抽象度が違う」から
たとえば、あなたは「学生の就職のお手伝いをしたい」という理念を持っているとしましょう。
そこで、事業として「学生向けの就活セミナー」を開催したとします。
ところがここには先行者がたくさんいて、歯が立たなかったとする。
どうしますか?
もちろん、いろいろと手を尽くすでしょう。
だけど、それでもうまくいかなかった場合「いったん手を引く」ことだって考えられます。
こんどは「就活支援のためのコミュニティサイトをつくってみたらどうだろうか」という、別の手を考えたっていいわけです。
それって「継続が大事」って言ってることと相反するんじゃないか?
場合によっては、そうかもしれません。
だけど「学生の就職のお手伝いをしたい」という理念については、継続しているし、諦めているわけではありませんよね。
理念 > 戦略 > 手段や方法(戦術) > 作業や行動
の順番で、抽象的な「どうしたいのか」という狙いが、「そのために何をするか」という具体的な手段の選択、そして作業項目に細分化されます。
「実現したいこと」が実現できるのであれば、具体的な手段は何だってかまわないわけです。
最終的に実現したいことを諦めないために、ダメな手段は積極的に諦めていく。
つまり、より抽象的なことを諦めないために、具体的なことは諦めたってよいわけですね。
ところが「継続が大事」という考えのもとで、具体的な方法にこだわってしまうと、うまくいくことが難しくなってしまいます。
先の例でいくと「就活セミナーでうまくいきたいのだ」とこだわってしまうようなパターンです。
ここで、柔軟性が必要になってくるわけです。
もしかしたら、「就活支援コミュニティ」がうまくいったあとで、再度「就活セミナー」に進出すれば、人的ネットワークが構築できているために、こんどはうまくいくかもしれません。
あなたはどこにこだわっているのか
ご相談者の事業計画書や企画書、プレゼンシートを拝見すると、その人が「どこにこだわっているのか」がわかります。
多くの場合は「じぶんのこと」「業界のこと」にこだわっています。
「私が実現したいこと」「業界のために」を強調してしまうのです。
だけど、それでは人を動かすことは難しいです。
これ、わかりますよね。
あなたが「私が実現したいこと」「業界が実現したいこと」を強調すればするほど、話しを聞いている相手は
「なぜ私がそれに協力しなくてはいけないの?」
と思ってしまうわけです。
企画やプレゼンの段階でアピールするのは「あなたはどうなる」です。
それで相手が動いてくれたら、結果として「私が実現したいこと」が実現される。
これも、より抽象的なことを実現するために、具体的な部分に工夫を加えるわけですね。
こういったご相談内容は、個々の案件ごとにケースが大きく異なっているので、、個別にご相談いただくのがもっとも適しています。