毒にも薬にもならない「おまじない」にハマらないように
少し涼しくなってきたと思ったら、がぜん読書意欲が高まってきました。
一見するとビジネスには関係なさそうな本の中にこそ、ビジネスに役立つことがたっぷり詰まっているような気がします。
この二冊に共通している点がふたつあります。
そのひとつはテーマとなる「みんなの心の動き」です。
「ひとりひとりの気持ち」と「みんなの気持ち」は違う
あなたは自分以外の人の気持ちって、わかりますか?
ワシにはわかりません。
だから、わかろうと努めます。
だけど、100%理解することはできません。
100%わかることはないのだから、最初から理解しようとしない
という態度は建設的ではないと思います。
上記に上げた「善人ほど悪いやつはいない」の著者は哲学者です。
ここでは「一般大衆がなぜこんなに愚かになるのか」というお話しがメインで、哲学の視点から「ホントにみんなバカで困るよなぁ!」という議論を、とても口汚く罵っています。
それがこの著者の味なんですけどね…。ワシもその「みんな」の中に入っているわけですが(笑
そして、もう一冊の本のテーマはご存知ヒトラー。
著者は東京都知事も務めた、国際政治学者の舛添要一氏です。
ヒトラーほど「みんなを操る」ことに長けた人はいません。
その「利用のしかた」が史上最悪だったわけですが、「みんなの気持ちをよく理解していた」ことは間違いないのです。
ここに学ぶべきところがあるわけですよ。
毒を薬として使うのが科学
この2冊の共通点のふたつめ。
それは「どちらも猛毒である」ってことです。
ワシ、「Yes!高須クリニック!」の高須克弥氏のツイートをフォローしています。
有名人なので、いろんな人が彼に絡んでくるわけですが、以前にこんなやりとりがありました。
断食なんかしたら癌患者は死にます。癌は消耗戦です。栄養の予備力があるから戦えるのです。
長期戦を戦える癌患者は例外なく断食していません。
毒を薬として使うのが医学です。
毒にも薬にもならないものはおまじないです。 https://t.co/0vjA7QGh70— 高須克弥 (@katsuyatakasu) October 2, 2018
この中で刺さるのは
毒を薬として使うのが医学です。毒にも薬にもならないものはおまじないです。
という一文です。
これ、医学に限った話ではないと思うんですよ。
原子力にしても、心理学にしても、使い方を間違えると人類を破滅に導くことさえできる強力な「毒」ですけど、だからこそ「よく効く薬」にもなるはずなんですよね。
ビジネスの世界でも、毒にも薬にもならない「おまじない」にハマっている人って、多いような気がするんですよ。
よく効く薬ほど「毒」に似ている。
というか、毒そのものだったりする。
だからこそ、その取り扱いには専門知識が必要になってくる。
「チョチョイのチョイ」で効くようなモノは、だいたいが「おまじない」のたぐいなのかもしれませんね。
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