「差別化できているつもり」の罠にハマってしまうのはナゼか
さいきんハマっている、ヤマザキの「まるごと苺」です。
この商品の構成要素を考えると、ほぼ「いちごのショートケーキ」です。
「自分は差別化できているかどうか」を自分で判断するのは、実に難しいです。
安易に「私はできています」って応える人のほうがアブナイのは、いつものことです(笑
今日は「差別化できているつもりの罠」についてお伝えします。
このページの内容
自分の同業者だとか「差別化したい相手」の発信を目にしていますか?
あなたは、自分の同業者だとか「差別化したい相手」の発信を目にしていますか?
ワシね、不思議に思うことがあるんですよ。
「差別化したい」
「独自の存在になりたい」
「自分は独自の存在だと思っている」
って応える人に限って、同業他社の発信を目にしていないんですよね。
だって独自の存在になろうとしているんですから、
人のことなんか気にする必要がないじゃないですか。
って声が聞こえてきそうですが。
ホントにそう思います?
差別化、独自化とは、どういう意味か
差別化でも独自化でも、コトバはどっちでもいいので、ここでは一般的な差別化という言葉を使います。
(↑こういったコトバのすり替えで目くじらを立てること自体、本質的な問題が見えなくなる、実にくだらない議論だと思います。)
差別化できている状態は、どのような状態でしょうか?
「他とは違う存在」
ですよね。
「他とは違う」
のです。
「他とは違うかどうか」って、どのようにすればわかりますか?
それは、ほかと比較しない限り、ゼッタイにわかるはずがないのです。
「他とは違う状態」とは、他の存在があって初めて成り立つのです。
たとえば、自分ががパーティにでかけるとき
「真っ赤な服を着て行ったら、さぞかし目立つだろう」
と思って、赤い服で出かけたとします。
パーティに参加してみたら、ほかの出席者もみんな赤い服を着ていた。
これって目立つでしょうか。独自でしょうか。
なぜこのようなことが起きたかというと
「他の人がどんな服を着ているのか知らなかったから」
ですね。
差別化されている状態とは、「相対的に自分とは違う存在」がいてくれてはじめて成り立つわけです。
「何とは違うのか」が明らかでなければ「違う」だとか「独自だ」という認識が成り立ちませんね。
「個性の主張」も同じです。
「自分が個性だと勝手に思っていること」と「人から個性だと認められること」は、違っていることも多いのです。
つまり「人からの評価」、「自分以外のこと」に目を配らなくては差別化も、独自化も、個性の発揮も、できっこないのです。
競争しないために、周囲をよく見る
「競争」という言葉も、誤解によって混乱を招いています。
「競争」という言葉を毛嫌いする人たちはおそらく「競争戦略」について読んだことがないのでしょうかね。
(イデオロギーってこわいなぁ)
経営で言うところの競争戦略のポイントは、「直接的な競争を避ける」ことにあります。
これは、大手企業でも同じです。
なぜかというと「直接的な競合」は、かならず価格競争を引き起こすからです。
この状態が望ましくないことは、大手企業であっても変わりがありません。
このことは、競争戦略の古典的な教科書にも明らかに書いてあることです。
このことを知らずに「車輪の再発明」をして喜んでいる人が多いですね。
(車輪の再発明:すでに他人が発見したことを知らずに「自分が発見した」とする愚行)
競争を避けるには、「他の人たちがどこにいるのか」を知らなくてはいけません。
誰がどこにいるのか知らなければ「同じ場所(ポジション)にいることを避ける」ということさえ、できないではありませんか。
まとめ。差別化の極意とは「相対的に他者とは違うこと」
差別化するには「ヒトとは違うこと」をする必要があるのです。
よくないパターンとしては、「同業他社のことを気にする」といっても「同業他社のマネをするために観察している場合」です。
「他があのようなサービスをはじめたから、ウチも」
という行動は自ら「他の人と同じ存在」に近づいているわけです。
今日の結論は
他者とは違う行動を採って差別化するためには、他者の観察が必要でしょ。
ってことです。
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