経営方針が定まらない経営者の「自分軸」の作り方
経営を続けていると、日々の決断や目の前のタスクに忙殺されてしまいますね。
- 経営方針や経営判断がその時々でブレてしまう。
- 周りのアドバイスを聞くたびに考えが揺らいでしまう。
- 結局、自分は何を目指しているのかわからない。
迷いや不安を抱え、毎日の業務に追われていると、本来の自分のビジョンや価値観が見失われがちです。
- 自分軸とは何か、なぜ経営にとって自分軸が重要なのか
- 自分軸がないと経営にどんな問題が起きるか
- 経営判断の基準として自分軸を持つことの重要性とそのメリット
- 自分軸を構築するための具体的なステップ
- 自分軸を日々の業務に活かすためのトレーニング方法
個人事業から最大スタッフ50人程度までのスモールビジネス専門のコンサルタントです。
名古屋市を拠点に全国を対象として活動しています。
自治体(県や市)、商工会議所などの経営相談員やセミナー講師も務めています。
このページの内容
自分軸とは
一般的に「自分軸」とは、個人が仕事や生活において持つ一貫した価値観、信念、優先順位のことを指します。
経営者にとって、自分軸が明確であれば、事業の方向性や戦略を決める際にもぶれにくくなります。
ブレない経営判断の基準ができるわけです。
周囲の意見や短期的な利益に左右されず、長期的な目標に向かって安定した行動を取ることができます。
辞書には「自分軸」という単語が載っていないようです。(デジタル大辞泉など)
経営者的なことばに言い換えると
- 経営理念
- 事業方針
- 経営指針
- 意思決定基準
といったことばに言い換えられそうですね。
自分軸の特徴
経営者が自分軸を持つことによって、以下のような点で役に立ちます。
行動に一貫性が保てる
日々の判断において、軸がぶれることが少なくなり、結果的に一貫した経営が可能になります。
これによって迷う時間が大幅に減る、一貫性がブランド力につながる、といったメリットがあります。
長期的視点を保てる
目先の利益に惑わされることなく、長期的な目標に向かって計画的に進むことができるようになります。
迷いが少なくなる
自分が大切にしている価値観が明確であるため、どの選択肢が自分にとって適切か判断がしやすくなる。
時間やコストを減らせるだけではなく、メンタル的な負担も大幅に減ります。
自分軸を持つことの経営的メリット
経営上の自分軸が定まっていると、以下のようなメリットがあります。
成長の安定化
自分軸が明確でないと経営者の判断がぶれ、経営方針が日々変わるようになります。
するとお客さんや従業員、顧客や周囲の人々に対しての信頼が失われることになります。
自分軸を定めることによって、一貫した方針にもとづくサービスの提供やブランディングができるようになると、事業の成長ができるようになります。
事業成長のスピードアップ
他人の意見や流行に左右されることで、自分が本当に大切にしているものが見失われがちです。
結果として、自分の信念とは異なる方向に進んでしまって「回り道」をすることが多くなり、事業全体が迷走して成長に時間がかかるようになります。
自分軸を定めることによって「回り道」が減り、成長のスピードがアップします。
従業員のモチベーションアップ、離職率の低下
自分軸が定まらない経営者の言うことが日々ちがうように見えると、現場は混乱します。
経営者は従業員からの信頼を失って協力を得られなくなり、離職が増える可能性が高まります。
経営者の自分軸が定まっていると、従業員からは「経営者の一貫した姿勢」が頼もしく映り、社員が定着するようになります。
ブランド力アップによるお客さんからの支持
経営者の自分軸が定まらないと、お客さんから見たときにあなたの経営は「ちぐはぐ」に映り
何をしている会社なんだろう?
と感じられてしまいます。
結果としてお客さんはあなたのやっていることが理解できずに、去って行ってしまいます。
経営者が自分軸を定めることによってお客さんはあなたの事業に一貫性を感じ、それがブランドとなって機能します。
自分軸を構築するためのステップ
自分軸を明確にするためには、まず自分自身の価値観を明確にすることが重要です。以下は、そのためのステップです。
ステップ1:自分の価値観を理解する
自分軸を持つためには、まず自分にとって何が大切であるかを知る必要があります。これは、あなたの事業の土台を作る要素です。
自己分析を行う
「私にとって本当に大切なことは何か?」と自問することで、価値観が明確になります。
成功体験や失敗体験を振り返る
これまでの経験から、何を成し遂げたいのか、何を避けたいのかを考えます。
ステップ2:長期的なビジョンを描く
ステップ1での内容をもとに、あなたが事業を通じて達成したいゴールや目的を描きます。
これで「自分は何のために事業をしているのか」という目的や目標が明らかになり「そのための活動」に集中できるようになります。
ステップ3:行動基準を設定する
具体的な行動基準を持つことで、日々の意思決定がスムーズになります。例えば、「お客様に対してどのような価値を提供したいのか」「どのような姿勢で仕事に取り組みたいのか」といった問いに答えることで、行動の指針が明確になります。
自分軸を日々の業務に取り入れるトレーニング
「こうしよう」という方針を定めただけで、それが実行できなければ意味はありません。
毎日の振り返り
その日の判断や行動が、自分のビジョンや価値観に合っていたかを振り返ります。振り返りの時間を持つことで、意識的に自分軸を鍛え、毎日の活動に統一性を持たせることができます。
判断基準チェックリストの活用
意思決定の際に「これは自分の価値観に合っているか」「この行動は長期的な目標に貢献するか」といった質問項目を含むチェックリストを活用することで、自分軸に基づいた判断が可能となります。
自分軸を持つことの経営者自身のメリット
ここまで自分軸を持つことによって、事業経営はどのように改善するのか?
という視点で述べてきましたが、自分軸を定めることによって経営者自身へのメリットも期待できます。
信頼の獲得
一貫した価値観に基づいた行動を取ることで、顧客や従業員、取引先からの信頼が得られ、事業だけではなく経営者個人への信頼感がアップします。
迷いの軽減
自分軸を定めることで「経営的な判断をする基準」ができ、判断に迷うことが減ります。
即断即決で後から判断に後悔することも減ります。
これによって時間が大幅に削減できます。
自由な時間の確保
ムダな活動が減り、判断にためらう時間も減ることで、自由に使える時間が大幅に増えます。
この時間を使って新規事業に乗り出すこともできます。
メンタルの安定
迷いが減り、時間に余裕ができることによってメンタルが大きく改善します。
イライラすることも減って落ちついて判断できるようになり「判断ミス」も減ります。
モチベーションの維持
自分軸が明確であれば、日々の業務に意義や意欲を感じやすくなり、経営者自身のモチベーションが維持できます。
まとめ:経営者は自分軸を持とう
経営方針が不明確で迷いがちな個人事業者にとって、自分軸を持つことはビジネスの安定と成長を支える大きな指針になります。
自分軸を定め、日々の行動に反映させることで、あなたのビジネスはより一貫性のある方向へと進み、長期的な成果が得られるでしょう。
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