スモールビジネスにとってのブランディングとは
最近、朝食にヨーグルトを食べています。
よく食べているのはコレ。
淡路島ヨーグルト。
別にこのブランドが好きなわけでも、元から知っていたわけでもありません。
ただ単に、「近くのコンビニにコレが置いてあるから」という理由です。
最初、手に取ったときは、ちょっと不安でしたよ。
なんといっても、全然知らないブランドでしたからね。
「大丈夫かな?」
って思っちゃいましたよ。
だけど、このブランドの製造元にとっては、そういったお客さんの反応は、不本意でしょうね。
でもこれ、「ブランド力とは何か」を表わしている、象徴的な体験だと思います。
このページの内容
淡路島ヨーグルトとNeewerのランプ
同じように、まったく知らないブランドだったんですけど、「淡路島ヨーグルト」とはまったく違った反応になった例がNEEWERです。
「ニューワー」と読むらしいです。おそらく。
AMAZONで売られている「NEEWER」の商品はこんなカンジ
さいきん、動画に力を入れているので、AMAZONでビデオ撮影用のライトを探していたんですよ。
そしたら、よく出てくるビデオ撮影用ライトのブランドが「NEEWER」だったのです。
ワシ、学生の頃は写真部だったので、撮影用の機材のブランドはまぁまぁ知っている方だったのですが、このNEEWERというブランドは知りませんでした。
ここまでは「淡路島ヨーグルト」と同じです。
違ったのは、ここからあとなんです。
「ユーチューバーの人たちは、どんなビデオライトを使っているのかな?」と思って、Youtubeで検索してみたところ、このNEEWERというブランドがたくさん出てきたんです。
極めつけは、映像のプロ(と思しき人)も、このブランドを使っていて、しかもおススメしていることが判明しました。
一般のユーチューバーの人は「映像のシロウト」であることも多いため、他のブランドと比較していない人も多いと思うですが、「プロと思しき人」が他の製品と比較しておススメしていたんです。
この時点で、ワシの認識は「怪しい」から変化しました。
どうやら知らなかったのは自分だけで、ユーチューバーや映像のプロの間では有名なブランドらしい
という認識に変わったのです。
明らかに、ワシの中でのNEEWERというブランドは、ブランドとしてのポジションがアップしたんですよね。
小さなビジネスにとってブランドを作り上げている要素とは
さて、大事なのは、「今回のできごとから何が言えるのか」です。
個人ビジネスの人がブランディングについて人に相談すると、おススメされるのはたいてい、こんなことです。
- ロゴの制作
- プロの撮影によるプロフィール写真
- プロのアドバイスによるファッションコーディネート
- ホームページ制作
実際、人に勧められて、多額のお金をかけてこういったことを実践した「起業したばかりの人」を何人も知っています。
では、かけた金額に見合った成果を得られているかというと、疑問に感じざるを得ません。
「同じ人が、あることをした場合としなかった場合の成果の違い」を、正確に測定することはできません。
なぜかというと、一方を選択すると、もう一方を選択することはできず、両者を正確に比べることができないからです。
「同じ人がロゴを作った場合とロゴを作らなかった場合で、成果にどれくらいの違いがあるか」を、正確に測定することはできないのです。
なので、これは体験的にお伝えするか、権威ある情報源をベースにお伝えすることしかできません。
少なくともワシの印象では、「起業したばかりの人や、売上がじゅうぶんでない人がお金をかける部分ではない」と感じます。
あなた自身は「小さなビジネス」をどのような基準で選んでいるか
大事なのは、「ワシらのようなスモールビジネスは、何を基準にして人から選ばれているか」です。
この答えが、ワシらにとってのブランドを構成する大事な要素です。
さきほどの「淡路島ヨーグルト」と「NEEWER」の違いを思い出してみてください。
ワシは、「淡路島ヨーグルト」や「NEEWER」のロゴから、そのブランド力を感じ分けたわけではありません。
商品写真の質からでもありません。
ホームページさえ、見ませんでした。
「どうやらその道の多くの人が使っているらしい」という情報から、NEEWERに対するブランド力を感じ取ったわけです。
ワシのことを知っている人も、ワシに仕事を依頼してくださった人も、おそらくワシのビジネスのロゴなんて覚えがない、って人がほとんどだと思います。
スモールビジネスにとってのブランド力とは「どれだけ多くの人に知られ、支持されているか」
つまり、スモールビジネスにとってのブランド力の大きさとは、「どれだけ多くの人に知られているかという知名度」が最も大事なのです。
知られていないものは、買ってもらいようがないのです。
知らない人には、頼みようがないのです。
いくら立派なロゴやホームページがあっても、誰にも知られていないのでは、まったく意味がありません。
スモールビジネスで起業する人は、ブログからはじめる人が多いことでしょう。
この場合も、最初はヘッダ画像を入れ替えるくらいの、簡単なモノで構いません。
ヘッダ画像も、最初はパワポを使って作った簡単なものでかまいません。
なぜ「炎上商法」が存在するのか
「炎上商法」ってのがありますね。
わざと世間を騒がせるような情報を拡散して、そこから知名度を上げて行く方法です。
たいていは、ネガティブな、悪い印象で炎上します。
なぜかというと、ネガティブな情報のほうが、炎上しやすいからです。
どうしてこのようなことをするのかというと「印象の良否」よりも「知名度」を優先しているからです。
悪名は無名に勝る
というコトバがあります。
世に知られるきっかけが悪評であったとしても、まったく世に知られていない状態よりははるかにマシ、という意味です。
あとになって、当初の悪評を打ち消すような情報を流して「ギャップ」によってよい印象を植え付けることもできます。
おススメできる方法とは言えませんが、「そこまでしても知名度が大事」ということがうかがい知れますね。
知られる努力を
フォロワー数が多いほうがよいとか、発信数を増やそうとか、そういった行動の多くは「知名度を上げる」ための取り組みです。
モノの良し悪しとか、サービスの品質だとかいうよりも前に、スモールビジネスは圧倒的に存在が知られていないのです。
「存在が知られていない」という状態は、サービスの品質以前の問題です。
全国レベルになる必要はありません。限られた地域、限られた業界、限られたコミュニティの中だけでもOKです。
少しでも知名度を上げる取り組みを続けましょう。
それが、資金力に乏しいスモールビジネスができる、ブランディングの基本です。
ロゴが不要だとか、そういった事を言いたいのではありません。
今のあなたのビジネスの状態と、「採るべき手立ての優先度」のお話しをしているのです。
コンサルティングやご相談については、こちらからお問合せ下さいね。
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