スモールビジネスの戦略/小さなビジネスこそ戦略を持とう
でも具体的に、何をどうすればいいのでしょう?
たしかに「戦略」ってとてもあやふやなコトバですよね。
技術力や資金力、マンパワー、知名度で圧倒的に不利なスモールビジネスだからこそ「知恵」で戦わなくてはいけない。
その「知恵」がスモールビジネス戦略です。
この記事でわかること
自治体(県や市)、商工会議所などの経営相談員やセミナー講師の委託も受けていますので、あるていど安心していただけるかと思います。
このページの内容
まずは戦略っていったいなんなの?
「戦略」って、とてもあやふやな言葉ですよね。
ワシも経営について勉強し始めたころ、この「戦略」というもののわかりにくさには参りました。
書籍でも、学問的なわかりにくい定義がされているだけではなく、著者によって異なった解釈がされています。
簡単に言ってしまえば
あるていど長期的であることが大事で、「何をするのか」という具体的な方法論よりも、もっと抽象的なものです。
たとえば、車で遠くに出かけるときには、一つ一つの道路の「どの信号で曲がるか」だとか「どこで休憩するか」といった具体的なことよりも、「どの高速道路を使うか」といった、大まかなルートからチェックしますよね。
スモールビジネスこそ戦略が必要な理由
スモールビジネスこそ戦略が必要な理由。
それは、小さいからこそ「戦略」がないと生き残れないからです。
もし自分がジャイアンのように体格や体力で圧倒的に有利で、誰かとケンカするとしたら、「力でねじ伏せる」ことが可能です。
だけど、こちらが不利だとしたら「相手の弱点を突く」「急襲する」など、何らかの知恵をめぐらせますよね。
「やりたいようにやる」のは戦略的とは言えない
個人レベルの起業の多くは、このような動機でスタートします。
- 好きなことを仕事にしたい。好きなことで起業したい。
- 人が上手く行っているのを見て、自分もやってみたくなった。
- 何か資格を取れば誰か仕事をくれるだろう。
- 自分のアイデアはきっとウケると思うので、やってみたい。
こういった動機で起業して、うまくいかないまま苦しんでいる。
または既にやめてしまった人をたくさん知っています。
ここには「戦略」がほとんどないからです。
事業性(事業として成り立つ可能性がどれくらいあるのか)について、起業家のかたにお尋ねしても
やってみたかったんです!
という、「自分側の都合」を熱く語ってくれるだけの人が多いのです。
ある意味「自分側の都合や想い」を離れて、どれだけ世間や周囲のことを考えられるかが「戦略」の第一歩ですね。
などを考えた上で、自分用に「事業計画書」を作ったほうがいいと思うんですよね。
フリーランスや個人事業でも事業計画書をつくったほうがいい理由については、こちらの記事で解説しています。
「自分と人を比べない」なんてウソ!独自であるために人と比べる
自分と人を比べないこと。
これは、個人の生き方としてはとても大事なことです。
だけど、ビジネスに当たっては人(ビジネスでは「競合」という言いかたをします)と比べないと、かえって危険です。
最初からピンチに陥ってしまいますよね。
自分の想いだけで起業して失敗する人の多くは、調査が不十分です。
自分が何かビジネスアイデアを持っているのだとしたら、
などを、徹底的に調べ上げたほうがいいですよ。
これによって「空きポジション」を探し当てることができるからです。
どんな人が、どんなポジションで仕事をしているのかがわかれば、自然に「空きポジション」も見えてくるからです。
「個人的な生きやすさ」を理由に唱えられている「人と比べない」というコトバに惑わされないようにしましょう。
ビジネスでは「自分独自のポジション」を見つけ出すという前向きな理由のために「人と比べる」のです。
「小さくても戦えるビジネス」をえらぶ
そもそもスモールビジネスの多くはお金をたくさん持っていません。
だから「お金がかかるビジネス」は、避けたほうが無難なのです。
考えれば小学生でもわかるリクツですよね。
だけど、多くの人が「お金がかかるビジネス」を選ぶのです。
一概には言えませんが、その理由は
お金をかけたほうが儲かるような気がするから。
です。
ムリして最初にお金を使ってしまうために、その後が苦しくなってしまうケースも多いです。
お金をかけたほうが有利になるビジネスを選ばない
そもそも、「お金をかければ有利になるようなビジネス」であれば、大手企業のほうが圧倒的に有利になります。
「お金をかければ儲かるビジネス」を選んだ時点で、スモールビジネスとしては大きな脅威にさらされるわけですね。
スモールビジネスは「大手企業が見向きもしないようなところ」に目をつける必要があるわけです。
お金がないぶん、小さなビジネスは知恵で勝負です。
今の時代は、パソコンとスマホだけでできるビジネスもたくさんあります。
できるだけお金(固定費)がかからないビジネスを選ぶ。
ビジネスモデルの選択で「儲かりやすさ」が決まってしまうと言ってもいいです。
「個人事業でも不利になりにくいのは、どんなビジネスモデルか」というテーマについては、こちらの記事を参考にしてください。
優劣、上下で判断される基準で戦わない
たとえば、スマホでたとえると、誰でも処理速度は速いほうがいいし、重いよりも軽いほうがいいですよね。
このように上下、優劣を数字で表されるような「違い」を、垂直的差別化と言います。
一方で、デザインやカラーなど、人によって好みが分かれるために、上下や優劣で表すことができないような違いを「水平的差別化」といいます。
上下、優劣で表される違いは、技術力や資金力によって差が出てしまうため、この分野で戦うのは、スモールビジネスにとっては不利なのです。
小さなビジネスが「選ばれる理由」をどのように作っていくのか、というテーマについては、こちらの記事でご覧いただけます。
「基本」を押さえればあるていど行ける
おととしから去年にかけて、華々しい成果を上げてくださった人が現れました。
たびたびここでも紹介している、静岡県裾野市の自宅ピアノ教室の先生、山田千春さんです。
年末に彼女の成果をヒアリングしたところ、1年と3ヶ月で、生徒数(顧客数)、売上とも2倍になっていたそうです。
実は彼女の採った戦略は、かなり「教科書どおり」「セオリーどおり」なのです。
多くの人は、うまくいった人の「戦略」を知ることなく(または意識的に無視して)「見えるところだけ」をマネするためにうまくいかないことが多いんですね。
彼女はとっても勉強熱心です。
あと、行動力があります。
この二つがあれば、なんとかなるんじゃないか。
彼女のがんばりと、その後の成果を見ていると、そう感じます。
まぁ「本を読めば儲かる」というような単純なお話しではありませんが、「どうするのが妥当か」を知ることができれば、すくなくとも「やみくもにがんばる」ことは避けられそうです。
「採りうる選択肢には何があるのか」を知ることも大事ですね。
まとめ:スモールビジネスこそ戦略が大事
大手企業のような「ちからわざ」が効かないぶん、スモールビジネスは知恵で勝負、ということです。
- 下調べをして「空いているポジション」をさがす。
- ライバルや成功事例などを研究する。
- 「ビジネスの選択」で将来の見込みが決まる。
- お金をかけるほど有利になるビジネスに手を出さない。
- これらが実践できるようになることを狙いとした勉強をする。
スモールビジネスこそ戦略が大事、という意味がわかっていただけましたでしょうか?
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