価格競争はナゼ起きる?価格競争を回避する3つのポイント

なぜ価格競争は起きるのでしょう?
価格競争に巻き込まれないようにしたいです。

価格競争が起きるメカニズムから、価格競争を避けるための方法について考えてみましょう。

この記事でわかること
  • 価格競争はなぜ起きるのか
  • 価格競争に巻き込まれる理由
  • あの会社はなぜ価格競争に巻き込まれないのか
  • 価格競争に巻き込まれないためには
この記事の信頼性

スモールビジネスコンサルタント 高橋浩士(ワシ先生)
個人事業から最大スタッフ10人程度までのスモールビジネス専門のコンサルタントです。
自治体(県や市)、商工会議所などの経営相談員やセミナー講師も務めています。

価格競争とは?「安売り合戦」はなぜ起きるのか

なぜ望んでもいないのに、価格競争に巻き込まれてしまうのでしょう?
私が提供しているサービスはもっと「価値あるもの」だと思うんだけど…。

価格競争がなぜ起きるのか、「価格」はどのようにして決まって行くのか、その仕組みから考えてみます。

原則として、価格は「需要と供給のバランス」で決まります。

「欲しいと思っている人」の数に対して余っているモノは安く、足りないものは高くなります。

野菜の価格変動などを考えると、わかりやすいですね。

まったく同じモノであったとしても

供給量(それを提供できる人の量)
需要量(それを欲しい人の数)

によって、価格は変わります。

つまり、

「同じモノはいくらでもある」
「同じことができる人はいくらでもいる」
「代わりの人はいくらでもいる」

と思われた場合、価格は安くなります。

「これはなかなか手に入らない」
「同じモノはなかなかない」
「代わりの人はなかなかいない」

と思われた場合

「高くてもいいのでお願いしたい!」
「これくらいの値段は払ってもいい!」

と感じてもらいやすいわけです。

「同じモノがたくさん余っている」と判断されると、「安くしないと売れない」というわけです。

価格競争は「競争」があるから生まれる

価格競争が起きるのは「安くても仕事を請ける同業者」がいるからだと思うのです。

あなたの商品を売っている人が、あなたしかいなければ、価格競争は生まれません。

もしあなたが「なかなかできる人がいない、貴重な技術」を身につけたとしましょう。

そこで高く買ってもらえるようになったとしても

「そうか、その技術は儲かるのか!」

「それが高く売れること」に他の人が気づきはじめると、「あなたと同じことができる(と言い張る)人」が一気に増えます。

そして、お客さんがあなたからではなく自分から買うように仕向けるため「私はあの人より安くやりますよ」と言い始めます。

そして価格競争になるのです。

価格競争している商品は「ほとんど同じ」

せっかく苦労して「高く売れるポジション」を身につけても、すぐにマネされて価格競争になってしまうんですね。

マネされると「ほかに代わりがいる状態」になるので、価格競争が起きやすくなります。

ここでひとつポイントになるのは

「ほかに代わりがいる状態」とは「代わりのものとあなたのサービスは同じ」とお客さんからは見えている、ということです。

「同じモノだったら安いほうがいいや」と思うわけですね。
ちがうモノであれば、単純な価格比較にはならないと。
あなたがいくら「違い」を主張しても、お客さんが同じだと見たら、それはお客さんにとっては同じなのです。

あなたのサービスと、他の人のサービスが「同じ」に見えてしまっていること。

これが「価格競争に陥りやすい原因」です。

価格競争が起きる原因「コモディティ」

価格競争が激しい業界を観察すると「価格競争に陥りやすい条件」が見えてきます。

お客さんが買う時に「価格以外に、大した違いがない」と思われている商品は、価格競争に陥りやすくなります。

この状態のことをコモディティといい、そのような状態になることを「コモディティ化」といいます。

価格競争に陥りやすくなる「コモディティ化」の条件

  • どの商品も大した違いがない。
  • 選ぶのに時間をかけたくない、大して大事なことではない。
  • たとえ選択に失敗したとしても、大したダメージはない。

洗濯バサミやガソリンなど、一般的にコモディティ化している商品が思いつきますね。

ほかにも薄型テレビなど「こだわりのない人にとってはコモディティ化していると言える」という商品もあります。

価格競争を回避するポイント3つ

価格競争に巻き込まれずに高く買ってもらうためには「ほかと同じ」ではダメなのですね。

「ほかとは同じ」に見えた時点で価格競争に巻き込まれるわけですから「ほかとは同じに見えない」必要があります。

価格競争に巻き込まれないための大事なポイントを3つお伝えします。

  • 「違っているように見える」必要がある点。
  • 「買う人にとって価値のある違い」である点。
  • 「同業者がマネしようと思っても難しい違い」である点。

価格競争を避けるには「ちがっている」こと

同じだから価格競争になる。ちがっていればいいのですね。

と言っても「ちがっていればいい」というわけではありません。

そのちがいは「違っていることがわかる違い」でなくてはいけません。

パッと見てすぐわかる違いであれば、わかりやすくてベストです。

でも、製法や材料など「説明しないとわからない違い」の場合は、きちんと伝えないと、お客さんはそのちがいがわかりません。

すると結局、他のものと同じに見えてしまい、価格競争に巻き込まれやすくなります。

「ちがっている」だけでなく、その「ちがい」がお客さんに伝わっている必要があるわけですね。

価格競争を避けるには「価値のあるちがい」であること

いままで金属でできていた商品を、木製にしました。これで明らかにちがいます!

そのちがいは、お客さんにとってどんな意味や価値があるのでしょうか?

価格競争に巻き込まれないためには、お客さんが「あなたの商品には、ほかのモノよりもよぶんにお金を払ってもいい」と思えるだけの意味や価値が必要です。

単に「ちがう」というだけではなく、それは「お金を払うだけの意味のある違い」である必要があるのです。

でも「お金を払うだけの価値」とは、何も「サービスやモノそのもののちがい」である必要はありません。

  • バリエーションが選べる
  • カスタマイズできる
  • 選ぶときにアドバイスしてもらえる
  • ギフトにしてもらえる
  • 買う際に自分で考える手間が省ける

といったように、お客さんにとって「ありがたいこと」「そうしてくれると助かる、と思えること」はすべて価値だと捉えることができます。

ライバルがしていないことで、お客さんが「ありがたい」と思えることは、すべて価値だと言えますね。

価格競争を避けるには「マネされにくいちがい」であること

あなたの商品をライバル商品に比べたとき「お客さんにとって価値のある違い」があれば、価格競争を避けることができます。

でもあなたが「お客さんにとって価値のある違い」を作りだしたとたんに、マネをする者が現れると思ったほうがいいです。

どうすればマネされないようにできますか?

価格競争を避けるために「マネされない強み」を作るためには、というテーマの記事がありますので、こちらが参考になります。

マネされない強みのつくり方【パクられない存在になるには】

まとめ:価格競争をしないためにはコモディティを全力で回避する

ここに挙げた以外にも「会社や商品をブランド化する」など、価格競争を避けるための工夫はほかにもあります。

大事なのは「ほかと同じ」と見えないよう、工夫をすることです。

価格競争に陥らずに済んでいる商品をよく観察すると、ヒントがたくさん見えてきそうですね。

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