経営者の読書法【経営者が読むべき本の選び方】
年収と、その人の読書量は比例関係にあるといわれています。
この記事では「経営者の読書法、読書術」についてお伝えします。
- 本を読むことで経営はよくなるのか。
- 本を読むことで年収が上がるというのは本当か。
- 忙しい経営者がどのようにして読書の時間を確保するのか。
- 経営者が読むべき本はどのように選ぶのか。
- 成果を上げる経営者の本の読み方。
個人事業から最大スタッフ10人程度までのスモールビジネス専門のコンサルタントです。
自治体(県や市)、商工会議所などの経営相談員やセミナー講師も務めています。
このページの内容
お金を稼いでいる人はほんとうにたくさん本を読んでいるのか
実際にデータを調べてみると「お金を稼いでいる人はたくさん本を読んでいる傾向にある」と言えそうです。
でもこの資料では「どんな本を読んでいるのか」までは調査されていません。
データを見ても「読書と収入の明確な因果関係」が読み取れないため、「本を読むと年収が上がる」とは言い切れません。
経営者やインフルエンサーの多くが「読書の重要性」について述べている点も「お金を稼ぐには読書が大事」というイメージを作っている一因かと思います。
実際、著名な経営者の多くが読書家であることは、広く知られていますね。
読書の重要性を主張している主な経営者、ビジネスマン、インフルエンサー
- 柳井正氏(ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長/ユニクロの創設者)
- 鈴木敏文氏(セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問)
- 孫正義氏(ソフトバンクグループ株式会社代表取締役会長兼社長)
- 出口治明氏(ライフネット生命創業者)
- 星野佳路氏(星野リゾート代表取締役社長)
- 堀江貴文氏(ホリエモン氏は「本を読むこと」よりも「多くの情報に触れること」の重要性を説いています)
- 田端信太郎氏
- まこなり社長
- メンタリストDaiGo氏
つまるところ「読書すれば稼げることが約束されているわけではないが、経営者やお金持ちの多くが読書を薦めていることを考えると、読んだ方がよさそうだ」という判断になりますね。
なぜ経営者は本を読んだ方がいいのか
この考え方にたいして、個人的に最も共感できるのは「星野リゾート」代表の星野佳路氏による、以下のような言葉です。
どんな時にも自分の直感を信じることができず、それはあまりにもリスクが大きいと感じてしまう。私は自分の経営手法の中でサイエンスを取り入れる必要性を感じ、教科書を根拠とする経営を始め た。
中沢靖彦. 星野リゾートの教科書 (pp.16-17). 日経BP社. Kindle 版.
自分には経営の才能があるとは思っていないから本を参考にするのだ。
という考えは、ほとんどの「ふつうの経営者」にとって強く共感できる部分ではないかと思います。
自分が目指す人が本を読んでいるのなら本を読む
データを調べたところ、「読書量と年収」のあいだには明確な相関関係は見つけられませんでした。
インフルエンサーのひろゆき氏も
と言っています。(たしかにそうだ)
ここまでの結論として
- 自分がこうなりたいと思っている人が本をたくさん読んでいるのなら、本は読んだ方がいい
- 読書によって経営的な効果(もっと儲かること)を目指すのなら、ひたすらたくさん本を読むより「どんな本を読むのか」が大事
ってことが言えそうです。
経営者の読書で抱えがちな2つの課題
「読んだ方がいいことがわかっているのなら読めばいいのに」と思いますが、本を読まない人って多いんですよね。
経営者の場合、とくのこの2つが課題になります。
- 読書の時間をどう捻出するか
- 何を読めばいいのか
この点について次の項目からお伝えしていきます。
経営者が読書時間を作るには、まず本を携帯することから
まず、本を読まない人って、本を持ち歩く習慣がありませんよね。
「読む時間がない」というより「読める時間があってもそのとき本がなければ読めない」のです。
本を読む時間を作るにはまず「つねに本を携帯すること」です。
ワシも「紙の本」が大好きですが、この「携帯性」を考えたとき、電子書籍は圧倒的に便利です。
手帳、スマホと電子書籍(キンドル)は3つセットでつねにカバンの中に入れてあるし、寝る前まで枕元に置いてあります。
こうしてつねに「肌身離さず」持っていることで、イヤでも本に触れる時間ができるはずです。
経営者が読むべき本の選び方2つの方法
「経営者が読むべき本の選び方」については、アドバイスが2つあります。
- 自分が抱えている課題課題のヒントがありそうな本を読む
- 自分が尊敬する経営者がオススメする本を読む
経営課題から「読むべき本」を選ぶ
アマゾンで「新規事業」をキーワードに検索してみて、出てきた本を手当たり次第に読んでいく方法です。
ある特定のテーマについて知識を深めたい場合、入門書や新書を中心に、2~3冊読むところからスタートします。
入門書や新書でも、複数読むとそれなりの基礎知識は身につきます。
さらに、特定のテーマについて深掘りするには、できるだけ異なる著者によって書かれた本を複数読んだ方が、知見が深まります。
自分が尊敬する経営者がオススメする本を読む
「この人の経営方針は自分とよく似ている」と感じられる有名な経営者の方を見つけたら、その人がオススメしている本を、これも片っ端から読んでみることです。
ワシの場合、先に上げた星野リゾートの星野佳路の「経営に対する考え方」にとても共感できるので、彼がオススメしている本はできるだけ読むようにしています。
「〇〇(経営者の名前) おすすめ本」などで検索すると見つかることが多いですよ。
経営に成果が出る読み方
「本を読んでいるけど、経営上の成果は出せていない」と感じている経営者の方は多いんじゃないでしょうか?
つまり「いくら本を読んでも儲かるようにはならないじゃん」ってことです。
ワシも長らく「読んでも儲かるわけじゃない」という状態を続けていましたが「読み方」を変えてから、成果を実感するようになりました。
「読み物」として読んでいると成果は出ない
「子どものころからの読書習慣」に慣れていたワシは、小説を読むのと同じ読み方で、ビジネス書や経営書を読んでいたんです。
でもこの読み方だと、経営への成果が出にくいです。
当たり前の話ですが、経営では「知っている」だけでは意味がありません。
実行して初めて成果に結びつくわけです。
読んだことを実行するには、「読んだ」というだけでも、「知っている」だけでも不十分で、「腑に落ちている」必要があります。
そのためにだいじなのは「これは実践してみようという本は繰り返し読む」ことです。
これ、想像以上にだいじなことです。
ほか、本を選ぶうえで大事なことは
少し難しい本を読む。
やさしすぎる本は「すでにわかっていること」しか書かれていない可能性が高い。
繰り返し読む。
難しい本は、何度も読まないと腑に落ちない。
の2点をおさえておけばいいでしょう。
まとめ:「もっと儲かる読書」のためにだいじなこと
経営者の読書は「たくさん読んでナンボ」の世界ではありません。
もし圧倒的な成果が出るのであればたった一冊を100回読んだっていいわけです。
だいじなことは、はやくそういった「至宝の一冊」に出会うこと、遠回りせずにできるだけ効率的に出会うことです。
本は、とても安く知識を手に入れられる手段です。
本を経営に役立てている先輩経営者の人たちから学びましょう。
「本で学んで経営する」を習慣化させたいですね。
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