どうすれば安くしなくても売れるかを考える

最近は、ガソリンスタンドは「セルフ」がほとんどになりましたね。

法律が改正されたから、という点も大きいですが、

「スタッフさんに入れてもらって高いガソリン代を払う人」

よりも

「じぶんで給油するから安いほうがイイ」

と考える人のほうが多い、ってことですかね。

でも、いまからの時代、それだけではなくなってくると思うんですよ。

安売りがイヤならサービスの価値を上げる

ドライバーの高齢化や、障がいを持ったドライバーさんに対して「代わりに給油して上げることの価値」が上がってきたように感じるんですよね。

ガソリンスタンドが売っているモノは主に「ガソリン」です。

ところがこのガソリン、価格のほとんどが税金で、ガソリンスタンドの利益はわずかなものなのです。

1円2円で価格競争をしていますが、本来はいちばん避けなくてはいけない、「利益を削る競争」をしているんですね。

ほとんどの人は

「安くていいから自分で」
「安くていいから手軽で」

というニーズだとは思いますが、わずかにいるはずの「代わりにやってほしい」という要望に応えていくことによって「サービス価値」を上げることができます。

大事なのは、多数派の「安ければいいという人」以外の人に目を向けることです。

つまり「ガソリンというモノを売る」だと価格競争になってしまいますが「サービス」は、内容によって高い価値を提供することができるので、その方向性を検討することですね。

「ガソリン」「タイヤ」「バッテリー」「車検」

などだと、「どこでもだいたい同じようなもの」と感じてしまうため「価格で選ぶ」という行動を採りがちです。

だけど「手洗い洗車」だとか、「点検」だとかになると「丁寧」「説明がわかりやすい」という、形のないものに価値を感じやすくなる、というわけです。

モノを売っている場合も、できるだけ「サービス価値」を高めていくと、価格の呪縛から解放されるようになります。

だいたいブランド品などの高級品って、「モノ」だけじゃありませんよね。

高級になればなるほど、店員さんの態度だとか、服装だとかいった「商品そのもの以外の部分の価値」が大きくなります。

提供できるモノの価値には限界がある

職人肌の人は「モノ」だとか「技術」で勝負したがります。

でも、モノであれば、その品質には限界があります。

たとえば和菓子屋さんで黒豆を原材料としている場合、(たぶん)「丹波産」が最高級とされ「それ以上」が望めなくなります。

技術で言えば「この道30年のベテランのマッサージ」と「学校を卒業したばかりの新人さんのマッサージ」の「技術的な違い」は、多くの場合わかりません。

もちろん、同時に比べてみればわかります。

だけど多くの場合、人が感じる違いとは「あの人カンジがよかった」といった、印象面であることが多いのです。

だからこのサービス部分の価値を上げることが大事ですね。

どうすれば喜んでもらえるかを「自分で」考える

資格を取って独立する人の場合、どうしても「人のマネ」のサービス内容になってしまいがちです。

これはある程度しかたがないことです。

だけど大事なのは、自分の客さんとしっかりと対話し、「自分のお客さんはどうすればウレシイのだろうか」を自分で考えて、サービスに加えていくことです。

最初はマネでOKです。だけど、いつまでもマネでは、いつまでたっても同業者の誰かと同じサービス内容で、「もっと安く」と価格競争をしなくてはいけませんよ。

しぶしぶ安売りしている人の多くは「安くする」以外の工夫をしていないことが原因です。

 

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